- アメニティバイキングとは何か
- アメニティバイキングの種類・ポイント・設置場所など、具体的な実施方法
- アメニティバイキングを実施する上での注意点
快適な施設体験の提供と環境・エコ対策の一環として昨今注目されているのが『アメニティバイキング』です。
アメニティバイキングとは、宿泊・施設先設置された様々なアメニティを自由に選び、お持ち帰りいただく事ができるサービスです。自分自身でアメニティを選ぶことで、より充実した利用体験ができ、必要かどうかの消費者の意思を確認する事もできるので、2022年4月より実施されている「プラスチック資源循環促進法」の「意思確認の徹底(声かけ)」に該当し、不要な提供を抑制することもできます。
また、個別の部屋に対応する手間が省けることで従業員様の負担も軽減され効率的な運用ができるため、近年多くの施設で導入されています。この記事では、そんなアメニティバイキングの魅力や運用方法について詳しくご紹介します。
アメニティバイキングとは何か
「アメニティバイキング」とは、ホテルや旅館、その他滞在施設で、利用者がアメニティを必要な分だけ自由に取る事のできるサービスです。
アメニティには、シャンプーやリンス、ボディソープ、歯ブラシ、カミソリ、ヘアブラシ、シャワーキャップ、タオルなどがあり、これらのアメニティは宿泊・利用料金に含まれていると考えられていますので、利用客が自由に使うことができます。
ちなみに、「アメニティバイキング」という言葉の由来は、自由にアメニティを取り放題できることから、食事のバイキングと同じように、このように呼ばれています。
またその他にも、アメニティコーナー、アメニティステーション、アメニティバー、セルフアメニティなどとも言われております。
アメニティバイキングの利用シーン
アメニティバイキングは以下のような施設で利用されています。
- ホテル・旅館
- ゲストハウス・民宿
- コワーキングスペース・シェアオフィス
- イベント会場・コンベンションセンター(会議室など)
- 病院・福祉施設
- ジム・スポーツクラブ
- オフィスビル・マンション
- 駅ビル・空港ラウンジ
これらの施設では、利用者の利便性を高めるためにアメニティバイキングが導入されている事があります。最近では、アメニティバイキングを利用することができる施設を重視する顧客も増えており、施設の差別化や競争力を高めるためにアメニティバイキングを導入する施設も増えています。
また、施設毎に設置するアメニティも変化してまいります。
アメニティバイキングのメリット・デメリット
それでは、アメニティバイキングのメリットとデメリットをみていきます。
メリット
まずはメリットから。
利用者の満足度が高まる
アメニティグッズを自由に利用できることで、利用者は快適な滞在を過ごすことができるので、利用体験や満足度が高まると言われています。
別件で、弊社にてアメニティに関するアンケートを取っていたのですが、その中で「泊まったホテルのフロント横に色んなアメニティがずらっと並んでいて、ご自由にお部屋に持っていってくださいと表示されていて、テンションが上がりました」という意見もありました。自由に選択できるというのはゲストの方にも喜ばれますね。
顧客獲得につながる
アメニティバイキングは、利用者にとって魅力的なサービスとなります。そのため、利用者からのリピート率や口コミ評価が高まることで、顧客獲得につながる可能性があります。
コスト削減ができる
一度に多くのアメニティグッズを提供することで、調達コストや補充コストを削減することができます。
意思確認の徹底(声かけ)
2022年4月より実施されている「プラスチック資源循環促進法」の「意思確認の徹底(声かけ)」に該当し、利用者が必要な分だけを取ることができるため、無駄な消耗品の減少にもつながります。
デメリット
ではデメリットを見ていきます。
品質管理が難しい
アメニティグッズを自由に利用できるため、その使用や保管状況を把握することが難しい場合があります。そのため、品質管理に注意を払う必要があります。
コストがかかる場合がある
場合によっては、アメニティグッズの多様性や品質を考慮して、多くのコストが必要になる事があります。
スペースや設備の確保費用
アメニティバイキングを実施するためには、スペースや設備の確保が必要です。特に、アメニティバイキングを設置するスペースが限られている場合には、スペースの確保費用が高額になることがあります。また、設備のメンテナンスが必要になることも考えられるでしょう。
盗難や紛失による損失
アメニティバイキングは多くの利用者が利用するため、盗難や紛失が発生することがあります。管理方法や防犯対策、損失などによりコストがかさんでしまうことがあります。
アメニティバイキングの実施方法
それでは、具体的なアメニティバイキングの実施方法について解説していきます。
アメニティの種類
アメニティグッズには、以下のようなものがあります。
- バスタオル、フェイスタオル、バスローブ
- 歯ブラシ、歯磨き粉、マウスウォッシュ
- シャンプー、コンディショナー、ボディーソープ
- ハンドソープ、ボディーローション、ヘアブラシ
- カミソリ、シェービングジェル、メイクアップリムーバー
- 綿棒、ヘアキャップ、シャワーキャップ
- 石鹸、フェイスクレンジング、ハンドクリーム
- 爪切り、瞼シート、コットン、コットンパッド
- ボディスポンジ、歯間ブラシ、髭剃りクリーム
- ヘアゴム、髪留め、ヘアクリップ
- ウエットティッシュ、ドライタオル、スリッパ
アメニティの選定のポイント
また、アメニティアイテムを選定する際は、以下のようなポイントを考慮することが重要です。
利用者のニーズを把握する
利用者の属性や滞在目的に合わせて、必要なアメニティグッズは異なります。例えば、ビジネスマン向けのホテルであれば、アイマスクやスリッパ、ハンガーなどが必要となるでしょう。一方、リゾートホテルであれば、日焼け止めやアロマオイル、スポンジなどが必要となる場合があります。そのため、利用者のニーズを把握して、適切なアメニティグッズを選定することが大切です。
コストを抑えつつ、品質の高いものを選ぶ
アメニティグッズは、多くの利用者に利用されるため、コストを抑えつつも品質の高いものを選ぶことが求められます。例えば、歯ブラシやカミソリは、高品質なものを提供することで、利用者に好印象を与えることができます。シャンプーやボディソープなどは、コストを抑えたものでも品質が保たれている場合があります。
環境に配慮したものを選ぶ
2022年4月より「プラスチック資源循環促進法」が実施されていますので、それに沿ったアイテムを用意していくのも、運営者側は配慮していく必要があるでしょう。また、環境を配慮したエコアイテムを設置することで、利用者への環境問題取り組みアピールにも繋がり、好印象を持ってくれる方もいるでしょう。例えば、歯ブラシでは、竹を原料にしたものや、軽量化されたものが挙げられます。
ブランド力を活用する
アメニティグッズには、ブランド力を活用することで、利用者にアピールすることができます。例えば、こだわりホテルでは、自然派ブランドのアメニティグッズを提供するなど実施しております。
アメニティの設置場所
アメニティバイキングは、主に施設の共用スペースに設置されますが、施設によっては、他にも様々な場所に設置されることがありますが、利用者やスタッフの導線を考慮し設定することが大切です。一般的には、以下のような場所に設置されることが多いです。
フロント・ロビー・受付
施設の入り口付近にあるロビー・受付に設置されることが多いです。ロビー・受付は、利用者に最初の印象を与える重要な場所で、アメニティバイキングを設置することで、利用者にサービスの充実感を与えることができます。
レストラン・食堂
施設にレストラン・食堂がある場合は、そちらにアメニティバイキングを設置することもあります。レストラン・食堂は、利用者が食事をする場所であり、アメニティバイキングを設置することで、利用者が朝食や軽食を取りながらさらに充実した空間利用につなげたり、手に取ることができます。
ラウンジ
施設にラウンジがある場合は、ラウンジ内にアメニティバイキングを設置することもあります。ラウンジは利用者がくつろぎながら過ごす場所であり、アメニティバイキングを設置することで、利用者の満足度をあげる事ができます。
コーナー
施設の共用スペースに設置される小さなスペースを使って、アメニティバイキングを設置することもあります。
アメニティの設置容器
アメニティバイキングで陳列するアイテムを入れる箱やラックは、施設や部屋の雰囲気に合わせて選ぶと良いでしょう。一般的には、以下のようなものが使われます。
紙製の折りたたみ箱
嵩張らず、小さなスペースにおすすめです。だめになったらすぐ取り替えられるのでお試しで実施する場合にもおすすめです。
プラスチック製のバスケットやトレイ
軽量で丈夫なので、運搬や清掃が簡単にできます。
木製のトレイやバスケット
ナチュラルな雰囲気があり、高級感が出ます。水分に弱いため、清掃や除菌には注意が必要ですが、水洗い可能なものあります。
以下、設置例。上記商品ではありません。
スチール製のラック
頑丈で安定感があり、大量のアイテムを収納できます。ただし、容量が大きくなるのでスペースの確保や耐震などの配慮も必要になってきます。
アクリル製のラック
透明でスタイリッシュな印象があり、清掃や除菌もしやすいので、利用者に与える印象も良いでしょう。
陳列のポイント
上記のトレイやカゴ、ラックを使って、アメニティバイキングのアイテムを陳列する際には、以下のポイントに気を配ると良いでしょう。
同じ種類のアイテムをまとめて分類する
例えば、歯ブラシやカミソリ、綿棒などは、それぞれまとめてラックの同じ場所に陳列すると、利用者が探しやすくなります。
アイテムの交換時期や使用期限を管理する
アメニティバイキングで提供するアイテムは、交換時期や使用期限があるものもあります。そのため、期限のあるものは管理がしやすい配置を考え、期限が近づいたら、早めに新しいものに交換するようにしましょう。
アメニティの補充方法
アメニティバイキングの補充をスタッフが行う場合、以下のような方法があります。
プラスチック袋にまとめて補充する
カミソリや歯ブラシなどの小さなアメニティ製品は、プラスチック袋にまとめて補充することができます。この方法では、スタッフが個別にアイテムを持ち運ぶ手間を省くことができ、また利用者が必要なアイテムを一度に取ることができるため便利です。
トレイにまとめて補充する
トレイにカミソリや歯ブラシなどのアメニティ製品をまとめて補充する方法もあります。この方法では、スタッフが補充する際に一つのトレイを持ち運ぶだけで済み、利用者もトレイから必要なアイテムを選ぶことができるため便利です。
どちらの方法でも、アメニティバイキング自体が清潔に保たれていることが大切です。また、アメニティ製品の補充頻度も、アメニティバイキングの場所や宿泊施設の方針に応じて適切に決める必要があります。
以上が、アメニティグッズの選定方法の一例です。ただし、施設のコンセプトや価値観、利用者の属性によって選定するアメニティグッズが異なる場合がありますので、選定する際には、綿密な調査や検討が必要だと言えるでしょう。
アメニティバイキングの注意点
アメニティバイキングはスタッフの目の届かないところでの提供になりますので、品質管理は大事になります。品質管理が不十分であると、利用者の顧客満足度が低下する可能性があり、顧客満足度に影響する重要なポイントとなります。
品質管理
アメニティバイキングでの提供品質管理には以下のような注意が必要です。
衛生面での問題
アメニティバイキングは多くの利用者が利用する場所であるため、衛生面での問題が発生する可能性があります。特に、個別包装されていないアメニティ製品は、直接手で取り出して使用するため、清潔であることが重要です。適切な清掃や消毒を行わないと、利用者から不満や苦情が出る可能性があります。
定期的な清掃と消毒
アメニティバイキングは、利用者が自由に取り出し使用する場所であるため、定期的な清掃と消毒が必要です。清潔で衛生的な場所で、スタッフが定期的に清掃することが重要です。
補充の頻度
アメニティバイキングが空になっていると利用者が不満を抱く可能性がありますので、補充の頻度を考慮することも重要です。一方で、アメニティ製品を過剰に補充することは、無駄な費用を発生させることになりますので、適切な補充頻度を設定し、補充時にはアメニティ製品が清潔であることを確認するようにしましょう。
保管方法
アメニティ製品は湿気や日光によって劣化することがありますので、保管方法にも注意が必要です。特に、カミソリや歯ブラシなどの個別包装されたアメニティ製品は、保管状態によっては劣化する可能性があるため、保管状態を注意深く管理する必要があります。
顧客フィードバックの収集
アメニティバイキングを設置した場合には、利用者からのフィードバックを収集することも重要です。利用者の意見や要望を定期的に収集し、アメニティバイキングの改善点や問題点を把握するようにしましょう。
使用に制限があるアメニティ
アメニティには使用制限のあるものもありますので、注意しましょう。
火気を使うもの
ろうそくやアロマディフューザーなど、火気を使うものは火災の原因になるため、設置には十分な注意が必要です。場合によっては設置を控えるべきものもあります。
鋭利なもの
カミソリやハサミなど、鋭利なものは使用中にケガをする危険性があるため、設置には注意が必要です。アメニティ製品の劣化や破損も安全面での問題となります。また、小さなお子様がいる場合には、手に取ること自体を制限できるように配慮する必要があります。
液体や粉末のもの
液体や粉末のものは、こぼれたり飛び散ったりすることがあります。設置する場所はしっかりと固定するなどの工夫を行いましょう。
購入方法
それでは、実際にアメニティバイキングを導入されたいと思った方もおられるかもしれません。
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アメニティバイキングを実施されたい方はぜひ、当社サイトをご参考にしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
宿泊施設などには欠かせないアメニティ、そのアメニティを効率的かつ環境問題も見据えながら提供する方法として注目されているのが「アメニティバイキング」です。
アメニティバイキングの利用シーンやメリット・デメリット、施工方法やアメニティの選定、設置場所、容器、補充方法、注意点、品質管理方法、使用制限のあるものなど、詳しくご紹介しました。ぜひ、新しいアメニティの提供の方法を実施し、利用者に快適な滞在を提供しましょう。
もし、アメニティバイキングを取り入れについてわからない事がありましたら弊社までお尋ね下さい。
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