宿泊施設のランクやジャンルによってアメニティの提供方法を選択することがゲストの満足度向上につながることをご存知でしょうか。元ホテルスタッフ現アメニティショップ「DCアメニティ」スタッフがWebアンケートにより調査した結果を元におすすめのアメニティ提供方法についてご説明いたします!
- アメニティバイキングでのアメニティ提供が適している施設
- アメニティ各提供方法のメリット・デメリット
- 施設別のおすすめアメニティ提供方法
アメニティバイキングとは
アメニティバイキングとは、アメニティバーやセルフコーナー、アメニティビュッフェとも呼ばれる宿泊・施設などのロビーなどに設置されたアメニティ配布コーナーを指します。ゲストは様々なアメニティから必要なものを自由に選び、基本的に無料にて客室にお持ち帰りいただく事ができます。自分自身でアメニティを選ぶことで、より充実した利用体験ができ、必要かどうかの消費者の意思を確認する事もできるので、2022年4月より実施されている「プラスチック資源循環促進法」の「意思確認の徹底(声かけ)」に該当し、不要な提供を抑制することもできます。
また、個別の部屋に設置対応する手間が省けることで従業員様の負担も軽減され効率的な運用ができるため、近年多くの施設で導入されています。
アメニティバイキングに対するゲストの声
ビジネスホテルを中心として最近よく見られる、セルフピック方式のアメニティバイキング。
そんなアメニティバイキングに対する率直な意見を「年に2回以上宿泊施設を利用する一般ユーザー」20代以上の男女283名にアンケートで募りました。その中から厳選してポジティブな意見と、ネガティブな意見の両方をご紹介いたします。
好意的な声
使用しないものがあったりするので、自由でお取りくださいの方が自分としては無駄なく使用できるのでありがたい
アメニティの種類が豊富なセルフコーナーは選ぶのが楽しい。最近はどこのホテルもアメニティが少なく感じるので、珍しいアメニティやパッケージがオシャレなものがあると嬉しい。
持参する場合もあるので必要な分だけ選べるシステムがいい。使わないのに部屋にあると、もったいないな~と少し罪悪感がある。
宿泊したホテルのアメニティコーナーで入浴剤やご当地アイテムなどがあり嬉しかった。
シャンプーバーでメンズ用のクレンジングシャンプーがあったのが良かった。メンズコスメもあれば嬉しい。
メンズオーガニック化粧品 ORGA【オーガ】 パウチ3種アソート 各250個×3種
肌に優しい天然由来のオーガニック成分を配合したメンズコスメアメニティシリーズORGA(オーガ) FOR MEN Organic。
ヘアーワックス、洗顔料、オールインワンスキンケアジェルの3種類が衛生的な個包装パウチ入り。
アメニティバイキングなどにおすすめです!
不満の声
リゾートホテルでアメニティとシャンプー類がロビーにまとめて置いてあって自分で取っていくスタイルだったときは少し不満でした。家族連れだと持ち運ぶ量も多く、取り忘れたり、選ぶのに時間もかかるので客室に設置してほしい。
ロビーにアメニティを置いてるのは取り忘れた時が面倒臭い。大浴場とか客室近くの廊下にも置いてほしい。
リゾートホテルのチェックイン時にフロントで必要なアメニティを自分で取ってお持ち下さいと言われたが、フロントの方の前だと気にして、少なめにしたり、焦って必要なものがなにかわからなくなってしまったので、このやり方はあまり好きではなかった。
バイキング形式のアメニティがどのタイミングで行っても補充されていない。
すべてのアメニティをフロント横に置いてある棚から持っていかなければならなかったが、その案内がなかった。ハブラシくらいは部屋にあるだろうと思ったらなかったので困った。
アメニティバイキング設置が向いているのはビジネスホテル
アンケートの結果、不満意見でよく見られたのがリゾートホテルや旅館などでのアメニティバイキングシステム。ビジネスホテルと違い家族連れで利用されることも多いリゾートホテルや、宿泊料金が高めの設定の旅館、星付きホテルなどではセルフサービスなのは残念だったという意見が多く見られました。
一方、比較的設定料金が安めで単身での利用が多いビジネスホテルやカプセルホテルなどでは、アメニティを持参する場合も少なくなく、アメニティバイキングが受け入れられている印象です。
ただ、今後アメニティバイキングの形態がもっと浸透してくると、ユーザーの意見も変わってくるのではないかと感じました。
ビジネスホテルのアメニティバイキングにおすすめの商品
アイマスク 個包装
レビュー高評価獲得商品!安眠効果でホテルステイの満足度向上に。
プラスアルファのアメニティを導入することで競合との差別化につながります。
コンパクトな個包装パッケージなので移動先でもご利用いただけます。
ソフト耳栓
柔らかく心地よい使用感でレビュー高評価を獲得した耳栓アメニティ。ペアで個包装されているので安心安全。
街中のビジネスホテルなどの騒音クレーム対策におすすめのアメニティです。
宿泊施設アメニティ提供方法一覧
ホテルや旅館などの宿泊施設においてどのようなアメニティ提供方法があるでしょうか。独自に調査した結果、よく採用されているメジャーな提供方法が以下の5つです。
- 客室設置・・・客室内の任意の場所(洗面所やドレッサー、デスクの上など)に予め設置する。
- アメニティバイキング・・・フロントロビーなど公共スペースにアメニティコーナーを設置し、ゲストが任意でアメニティをピックアップする。
- アメニティセット提供・・・予め袋などにひとまとめになったアメニティをチェックイン時に提供、または客室内に設置しておく。
- オーダー(注文)制・・・予約時やチェックイン時に必要なアメニティを伺い、客室に設置またはチェックイン時にお渡しなど。
- アメニティ販売提供・・・自販機やフロント、売店などでアメニティを販売する。
各提供方法のメリット・デメリット
上記アメニティ提供方法ごとにもたらされるメリット・デメリットをご紹介いたします。それぞれの強みや弱みを認識し、アメニティ提供手段を見直すきっかけにしていただければ幸いです。
客室設置のメリットとデメリット
メリット
従来より変わらない提供方法で、ゲストに安心感を与えることが出来る。使いたいときに使いたい位置にアメニティが設置されていることで利便性が高く、アメニティに対するクレームが少ない。
デメリット
設置やごみの回収などで手間や時間がかかる。中でもプラスチック製のアメニティをゲストが使用選択できないのは、2022年4月より実施されている「プラスチック資源循環促進法」に沿わないため、もし客室設置を行う場合はエコプラスチック製品を採用する、アメニティの持ち帰りを促すなどの取り組みをおすすめします。
アメニティバイキングのメリットとデメリット
メリット
数あるアメニティグッズから好きなものを自由に選択する楽しみがあり、満足度が向上します。また、アメニティを一か所にまとめることで補充や在庫管理の手間を削減することができます。2022年4月より実施されている「プラスチック資源循環促進法」の「意思確認の徹底(声かけ)」に該当し、利用者が必要な分だけを取ることができるため、無駄な消耗品の減少にもつながります。
デメリット
アメニティによって使用率に偏りが出るため、最初の方は在庫状況を把握することが難しい場合があります。また、品質管理に注意を払う必要があります。また、アメニティバイキングは多くの利用者が利用するため、一部ゲストによる大量消費や持ち出しトラブルが発生することがあります。管理方法や防犯対策、損失などによりコストがかさんでしまうことがあります。
アメニティセット提供のメリットとデメリット
メリット
忙しい時間帯でもチェックインついでのお渡しや、あらかじめセットになった袋をルームメイク時にぽんと置くだけなので作業効率が上がる。ゲストの年齢や性別に合わせてセットを組むことでアメニティの無駄をなくし、満足度向上にもつながる。ゲストが袋ごと持ち運ぶことができるので、温泉巡りや館内での持ち運びに便利。お土産としてアメニティセットを持って帰ってもらいやすくなるのもメリットの一つです。
ゲストと従業員どちらにも喜ばれるアメニティセットの導入をご検討の方は以下記事もご覧ください。
デメリット
セットを組む作業が必要なので手間と時間がかかります。あらかじめセットになった商品を仕入れることがおすすめです。客室設置と同じくプラスチック製のアメニティをゲストが使用選択できないのは、2022年4月より実施されている「プラスチック資源循環促進法」に沿わないため、もし客室設置を行う場合はエコプラスチック製品を採用する、アメニティセットの持ち帰りを促すなどの取り組みをおすすめします。
アメニティ4点セット 【梨地ステンドバッグ】 200組
高コスパ!定番の歯ブラシ・タオルにカミソリが入ったベーシックなアメニティセット。マットな質感の梨地+和柄プリントのバッグ入りはインバウンドのゲストにもご好評いただけます。
おひとり分をセット組みしてありますので、必要な人数分をフロントでお渡し、または客室内に置くだけ。大人数での宿泊のあるホテルや旅館におすすめ!
オーダー(注文)制のメリットとデメリット
予約時に事前にメールなどで希望のアメニティを入力してもらったり、チェックイン時や客室内で希望のアメニティを伺い、スタッフがお持ちするシステムです。アットホームなゲストハウスや旅館などでみられる提供方法です。
メリット
ゲストに意思確認することで、「プラスチック資源循環促進法」に適応可能。コミュニケーションの一環となりゲストとの距離が近く接客面での満足度向上につながる。アメニティバイキングと違い、ゲストの持ち出しトラブルなどが起こりにくい。
デメリット
確認やお渡しに手間がかかるため、宿泊人数の多い施設ではスタッフの負担となる場合も。
アメニティ販売提供のメリットとデメリット
ホステルやドミトリーなどの小規模宿泊施設、キャンプやグランピングなどのレジャー施設、スーパー銭湯や温泉施設、インターネットカフェや漫画喫茶、カプセルホテルなどで採用されていることの多い提供方法です。
メリット
アメニティの全てまたは一部を販売形式(有料レンタル含む)にすることでゴミを削減し、利益を得られます。Myアメニティ持参や繰り返し利用を推奨することでエコフレンドリーな企業アピールにつながります。
デメリット
アメニティが有料だと、勘違いによるクレームが発生する可能性があります。アメニティを販売制にする場合は事前に周知を徹底することが重要です。どのアメニティや備品、サービスが無料・有料か詳細を公式サイトやSNS、ホテルフロントなどに掲示しておきましょう。また、販売するアメニティはなるべく繰り返し使えるように高品質なものを採用しましょう。
施設別のおすすめアメニティ提供方法
さらに、宿泊施設別に「選べるのであれば、アメニティはどういった提供方法を希望しますか」というアンケートを行い、ゲストの理想のアメニティ提供方法を調査いたしました。
選択肢は以下6パターンです。
- 客室内の任意の場所にまとめて設置(人数分の袋入りセットなど)
- 使用用途毎に分けて設置(洗面所にハブラシ、クローゼット内にランドリーバッグ、枕元に耳栓など)
- チェックイン時フロントでアメニティセットとして一式お渡し
- ロビーや廊下に設置のアメニティバイキングで自分で必要なものを選ぶ
- WEBなどでの予約時に必要なアメニティを選択回答して用意してもらう
- チェックイン時フロントで必要なアメニティを選択回答して用意してもらう
全施設を通してゲストの支持が高かったのは「アメニティセット」
アンケートの結果、上記集計表から見てもわかる通り、施設によってアメニティ提供方法を分けることがゲストの満足度向上につながることが判明しました。全施設を通して上位にランクインしたのは「アメニティセットの客室内設置」でした。
次いでアメニティバイキング、客室内のバラ置き(用途別に分けて設置)も支持が高いようです。
その他、各施設ごとにゲストが望んでいるアメニティ配布方法について、掘り下げて解説いたします。
アメニティセットを仕入れるならDCアメニティ
DCアメニティでは「旅館向け」「女性用」「インバウンドゲスト向け」など多様なニーズに合わせて、様々なアメニティセットをご用意しております。
もちろん、左図のように巾着やタオルに名入れを行いオリジナルのアメニティセットを製作することも可能です。ぜひお気軽にご相談ください。
ビジネスホテルのおすすめアメニティ提供方法
- アメニティバイキング
- 客室内にアメニティセットを設置
- 客室内の使用用途ごとにそれぞれ分けて設置
単身や2名での利用がメインで、ホテルステイ自体が目的でないことが多いビジネスホテルでは最小限のアメニティを気軽に選べる「アメニティバイキング」方式が圧倒的に支持されていました。
サービスの一環として常時30種類以上のアメニティを揃えているビジネスホテルも。
アメニティバイキングは朝食バイキングと同じく、宿泊時の楽しみの一つになりますね
シティホテルのおすすめアメニティ提供方法
- 客室内の使用用途ごとにそれぞれ分けて設置
- 客室内にアメニティセットを設置
- アメニティバイキング
ビジネスホテルより少し価格帯の上がるシティホテルにおいて支持率が高かったのは、従来通りの「客室設置」。
ゲストの期待に応えらるようアメニティの種類や質にこだわり、ロゴ入りのオリジナルアメニティを採用しているホテルが多く見られます。
リゾートホテルのおすすめアメニティ提供方法
- 客室内の使用用途ごとにそれぞれ分けて設置
- 客室内にアメニティセットを設置
- アメニティバイキング
アンケートでも意見が出たように、家族連れでの宿泊や客室数が多いようなリゾートホテルではセルフサービスではなく客室設置、またはアメニティセットでの提供が向いています。
プールや大浴場などへの移動時に便利なのがトートバッグや巾着袋のアメニティ。複数人での宿泊の際は袋のカラーを分けているという宿泊施設も。ホスピタリティのあるアメニティセットで顧客満足度もUP!
アメニティセットの袋は、ロゴ入りのものを提供することで宿泊体験の思い出にも。
旅館のおすすめアメニティ提供方法
- 客室内にアメニティセットを設置
- 客室内の使用用途ごとにそれぞれ分けて設置
- アメニティバイキング
リゾートホテルと同じく、大浴場や外湯めぐりなどでも便利な「アメニティセット」での提供が多くの票を集めました。
DCアメニティなら旅館や温泉施設にぴったりの足袋ソックスアメニティセットもご用意いたしております!
足袋入りアメニティセット 和紙風巾着袋 女性用
お泊りや湯上りにあると嬉しいアメニティを巾着袋にひとまとめにした便利な商品です。
女性のお客様によろこばれる6点をセット。
あらかじめおひとり分をセット組みしてありますので、必要な人数分をフロントや受付でお渡し、または客室内に置くだけです。
ゲストハウス・貸別荘のおすすめアメニティ提供方法
- 客室内にアメニティセットを設置
- 客室内の使用用途ごとにそれぞれ分けて設置
- アメニティバイキング
複数人での宿泊利用が多いゲストハウス、ドミトリー、や貸別荘では「アメニティセット」での提供が多くの票を集めました。
中にはアメニティは有料で販売制にしている施設も。
宿泊料が低いイメージの施設ではコスト削減のためにアメニティの種類を絞ってもOKな印象でした。高コスパの歯ブラシ、使い捨てタオルならDCアメニティで!
民宿・ペンションのおすすめアメニティ提供方法
- 客室内にアメニティセットを設置
- アメニティバイキング
- 客室内の使用用途ごとにそれぞれ分けて設置
アットホームな雰囲気が楽しめる民宿、ペンションなどでゲストが希望するアメニティ提供方法は上記のような結果となりました。
スタッフ人員も限られている施設においてはアメニティセットやアメニティバイキングでの提供は理にかなっているんじゃないかと感じました!
国民宿舎・休暇村のおすすめアメニティ提供方法
- 客室内にアメニティセットを設置・アメニティバイキング(同率1位)
- 客室内の使用用途ごとにそれぞれ分けて設置
休暇村や国民宿舎において人気が高かったアメニティ提供方法は、「アメニティセット」または「アメニティバイキング」でした。
公共宿舎では利用者の中心層が60歳以上のところが多くアメニティバイキングを実施する際はしっかりとしたアナウンスが求められます。インバウンドやファミリー層の取り込みにはアメニティ内容の充実がおすすめです。
子供用アメニティ ハムスターセット 150組
お子様連れのゲストには子供用アメニティセットの提供がオススメ!かわいいハムスター柄のタオル、キッズハブラシ、巾着袋のセットです。
その他にもおもちゃ付きや子供用スリッパ付きなどのセットも取り扱っております。
キャンプ場・グランピング場のおすすめアメニティ提供方法
- 客室内にアメニティセットを設置
- フロントでアメニティセットお渡し
- アメニティバイキング
キャンプ、グランピング場などレジャー施設でのアメニティはセットになったものを希望する声が多く集まりました。
アメニティセットはお持ち帰りいただくようお声がけするとともに、内容も環境にやさしい「エコプラスチック」や「オーガニックコスメ」を採用するのがおすすめです。
お持ち帰りアメニティセット 200組
ゲストの声をもとに製作!オリジナルの文言入り巾着でお持ち帰りしやすい!
チェックアウト後も使用していただく事で、問題視されるアメニティの使い捨て文化を軽減するエコ対策にも繋げる事ができ、社会に貢献する事ができます。
宿泊施設以外のアメニティはどのように提供する?
宿泊施設以外にも、交通機関・ツアー会社、フィットネスクラブやジム・ゴルフ場、居酒屋・レストラン・クラブ・バー、マッサージ店・エステティックサロン、病院・クリニック・美容外科、パチンコ店やインターネットカフェなどのアミューズメント施設などアメニティを配布している施設は様々!
有料アメニティとして販売している施設も多いですが、利用者層からは「お手洗いにアメニティバーがあったり、内容が充実してると印象が良くなる」「ご自由にお持ちください。と一言添えてあると使いやすい」との声が集まりました。
施設に合ったアメニティ提供方法でゲストの満足度向上に
アンケート内容から、アメニティの設置場所や提供方法によってゲストの評価につながることが分かりました。そのほかにも「アメニティや備品についてのインフォメーションをしっかりしてほしい」、「アメニティの種類を充実させたり質にこだわってほしい」などの意見も多く寄せられました。
安易にアメニティバイキングを導入するのではなく、ホスピタリティやエコ対策、コストなど様々な角度から施設に合ったアメニティの提供を考えてみてはいかがでしょうか。
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